過去未来の星空のこと

星座を作る星のことを、私たちは恒星と呼んでいます。

「惑星」=惑い動く星に対して、「恒星」=変化しない星、移動しない星、ということですが、実際にはもちろん、恒星も宇宙空間を移動しています。秒速数十km~数百kmという速度ですから、人類が作った宇宙船よりもずっと速いのですが、宇宙空間の広さはそれ以上に広く、何十年、何百年という時間をおいて注意深く観察しないと、動いていないように見えます。だからこそ、恒星と呼ばれるわけです。

それでも、数万年という時間スケールで見れば、星の位置も星座の形も、どんどんと変わってしまいます。

  • 昔の星の並びは、どんなものだったのでしょうか
  • 今見えている星座は、将来どうなってしまうのでしょうか
  • 現在、星空の中で一番明るいのは、おおいぬ座シリウスですが、それよりも明るく見える星は、過去、未来にあったのでしょうか

そんな疑問から、今、分かっている恒星データを使って予測できる、過去未来の星空を調べてみようと思い立ちました。

ここで紹介しているのは、いろいろな前提に基づいて計算した結果です。本当かどうか、は、誰にもわかりません。一種のSFと思ってもらえればと思います。

計算の前提:

  • 現在より、前後100万年程度を計算範囲とします
  • 恒星は、等速直線運動、現在の運動を、過去未来もそのまま続けるとします
  • 恒星は、進化をしません。赤色巨星になったり、超新星爆発を起こして消滅したり、新しい星が生まれたりしません

星空の描画について:

  • 固有運動に比べ周期の短い歳差、章動は計算に入れてありません
  • 歳差により、当時の季節と現在の季節は異なりますが、恒星の位置解説のため、現在の季節に見える空を カッコつきで『春』などとしています
  • 同様に、星座線も現在のもので引いてあります

使用している恒星データ:

  • The Hipparcos and Tycho Catalogues から、Hipparcos catalogue
  • Pulkovo Compilation of Radial Velocities for 35493 Hipparcos Stars
  • Yale Bright Star Catalog, 5th Revised Edition, Preliminary Version
  • SIMBAD

同じ星に異なるデータが存在する場合、論文・書籍などを比較し、より一般的と思われるデータを選択して使用しています。

さて、どんな星空が見えるのでしょうか。

過去・未来の星空

120万年前 ~アスケラ~

これは、今から120万年前の『秋』の空。続きを読む »

110万年前 ~第一次輝星時代~

120万年前頃から100万年前頃までを、独断で「第一次輝星時代」と名づけてみました。続きを読む »

105万年前 ~うさぎ座ゼータ~

この時期、『秋』の空には、明るい2星が輝きますが、続きを読む »

100万年前

第一次輝星時代の終焉直前。続きを読む »

87万年前 ~ヒアデス~

おうし座の顔のところに、「V」の形にならんだ星のかたまりがあります。続きを読む »

80万年前

このころは明るい星が少なく、1等星は17個しかありません。続きを読む »

50万年前

全体的な1等星の数は少ないものの、『夏』の空が賑やか。続きを読む »

44万年前 ~カペラとアルデバラン~

ぎょしゃ座のカペラとおうし座のアルデバラン。晩秋の夕空で冬の訪れを告げる1等星たちです。続きを読む »

40万年前

このころから、また、1等星の数が20を超えるようになります。続きを読む »

現在

現在は、第二次輝星時代です。続きを読む »

2万8千年後 ~ケンタウルス座アルファ~

日本からはなかなか見ることができない星のひとつ、ケンタウルス座アルファ。続きを読む »

20万年後

第二次輝星時代も終わり、1等星は16個まで減りました。続きを読む »

29万年後 ~ヴェガ~

おりひめ星、ヴェガ。彦星、アルタイルとは天の川を隔てて輝きます。続きを読む »

38万年後 ~北十字星~

南十字星は、オリオン座と並んで、有名な星の並びのひとつでしょう。続きを読む »

77万年後 ~ミザールとアリオト~

ミザール、アリオト、これらは北斗七星の星の2つです。続きを読む »

80万年後

第二次輝星時代が終わってから60万年間、1等星が20個を超えることはありませんでした。続きを読む »

100万年後

100万年前から100万年後まで、10万年ごとの夜空の様子を見てきました。続きを読む »

125万年後 ~たて座デルタ~

たて座デルタ、あまりなじみのない星でしょう。続きを読む »

136万年後 ~グリーゼ710~

グリーゼ710、この星は将来、太陽系に1光年まで接近するといわれている恒星です。続きを読む »

近隣の星たち

過去未来の星空を調べるにあたって、一番変化が大きそうなのが、太陽系の近くにある星たちです。続きを読む »

歳差運動とカレンダー

歳差運動は、回転する物体の回転軸が、首を振るように回転していく運動のことです。続きを読む »

過去・未来の星空 計算の方法

「過去未来の星空」コンテンツでは、かなり長い期間の恒星の運動を調べています。続きを読む »

太陽の目的地

星座を作る星、恒星と言っても、天に張り付いているわけではなく、宇宙空間を移動していきます。続きを読む »