春の星座探し

寒さに負けずに星がきらめく冬の星座たちに比べると、春の星座は地味な感じは否めません。

春の夜空
3月20日 24時
4月20日 22時
5月20日 20時

春の星座が地味、というよりも、冬の星座が派手すぎる、のですが。春の星座には1等星が3個、北斗七星もありますから、星座探しはしやすい季節です。

春の星座探し、かけ足で紹介していきましょう。

まずは北斗七星

4月から6月の夕方、頭の上には北斗七星が見えています。星が7つ、ひしゃくやスプーンの形に並んでいるというもの。「ひしゃく」は、水やお湯を汲む道具ですが、神社の手水屋くらいでしか見なくなりました。この星の並びは、英語でも、BigDipper(おおさじ)と言うそう。

北斗七星の端から端までは、手の分度器でこぶし2つ半。本当の空で見ると、その大きさにびっくりします。

北斗七星のお椀の中には、春の陽気が入っているとか、梅雨時になると水が入っているとか、季節に合わせて勝手なことを話します。ちょうど逆さまになるので、中身がこぼれてきて、春になる、梅雨になる、というわけです。

北斗七星は有名ですから、星座だと思っている方が多いようですが、名前の通り、漢字圏の呼名。おおぐま座の一部です。熊の尻尾、お尻、背中の部分で、その他は比較的暗い星が多いので、おおぐまの姿を都会で見るのは難しいでしょう。

北斗七星を見つけたら、これを目印に、いろいろな星座を探すことができます。春の星座探しは、北斗七星からスタートです。

北極星とこぐま

北極星としし、うみへび


北斗七星が有名なのは、北極星を探すのに使う星の並びの一つだからでしょう。ひしゃくの先の二つの星を、水を汲む方向に伸ばしていくと、北極星が見つかります。詳しくはリンク先を読んでいただくとして、北極星が見つかったらそこから小さなひしゃくを探してみてください。北斗七星と同じように、尻尾からお尻、背中とみていくとここにも小さなくまがいます。これが、こぐま座
おおぐま座は、星をつないでくまの形を描くことができますが、こぐま座はちょっと無理でしょうか。これを「こぐま」と見たのは、ひしゃくの形からのイメージでしょう。こぐまのひしゃく、英語でlittle dipper(こさじ)と呼んでいるとのこと。

しし

北極星を見つけた、北斗七星のひしゃくの先の星の並びを、逆に南に伸ばしても、星がひとつ見つかります。これがしし座レグルス。21個ある1等星の中ではいちばん暗い星ですが、実際は太陽よりもずっと明るい星です。レグルスから星を「?」の逆につないでいくとライオンの頭、逆さハテナの左側に直角三角形でしし座。しし座の星の並びも、なかなかかっこいいものです。
ししの尻尾に輝く星は、デネボラといいます。「しっぽ」という意味。

うしかい

今度は、北斗七星の柄の部分、くまの尻尾のカーブから、星座を探してみましょう。
しっぽのカーブをそのままずっと伸ばしていくと、明るい星が2つ見つかります。1つ目のオレンジ色の星は、アルクトゥールス。そこから、小さな三角を北に伸ばし、その上に五角形を作ると、うしかい座
アルクトゥールスが膝の星、その上の二つが腰、さらに上の二つが両肩、最後の一つが頭の星。見慣れると、男の人の姿が見えてきます。

おとめ

おおぐまの尻尾のカーブは「春の大曲線」と呼ばれていますが、アルクトゥールスからさらに南に伸ばしていくと、2つ目の白い星が見つかります。日本では真珠星というきれいな名前で呼ばれていたという、スピカ。「麦の穂」という意味の1等星です。これを左手に持つのは、3番目に大きな星座のおとめ座

乙女なのにずいぶんと大きくて、ちょっと恥ずかしがっているのでしょうか、スピカ以外の星は、明るい星がありません。スピカから、星をまっすぐつなぎ、途中から枝分かれしてアルファベットの「Y」の文字を作ると、乙女のあたまから腰の星にあたります。

しし座のデネボラ、うしかい座のアルクトゥールス、おとめ座のスピカで大きな三角を作ると、春の大三角。街の空でも見つけることができます。

からす

春の大三角、大曲線


ここから先は、空のきれいなところで見える、もしくはプラネタリウムの空で見つけることができる星座たち。

スピカを通って、さらに春の大曲線を伸ばしていくと、4つの3等星がゆがんだ四角形を作っているのを見つけることができます。ウソをついたので羽が真っ黒に変えられてしまったというカラスの姿。こじんまりとした四角形で、暗い空では以外と目立つ、からす座です。

りょうけん

春の大曲線をさかのぼって、うしかい座まで戻ってきましょう。アルクトゥールスの西側、北斗七星の南側、どちらもこぶし二つ分くらいのところに、3等星がぽつんとひとつだけ見つかります。これがりょうけん座のコルカロリ。うしかいが連れている2匹の猟犬です。春の大三角にコルカロリを加えて「春のダイヤモンド」とも呼びます。

かんむり

うしかい座の東側すぐのところに、こぶしひとつ分くらいの半円形に星が並んでいるのを見つけることができます。2等星が1つ、あとは4等星以下なので、見つけるには空のきれいなところでないといけませんが、一度見つけてしまうと、意外と探しやすい星の並び、これがかんむり座です。
プラネタリウムの星座絵では、うしかいはこの冠のほうに顔を向けています。熊を追わずに冠に見とれている、なんて紹介をしたりします。

うみへび

今度は、北斗七星まで戻りましょう。北斗七星の先の二つの星をみなみに延ばして、しし座のレグルスを見つけました。それをさらに南に伸ばしていくと、こちらも2等星が1つ、ぽつんと輝いています。アルファルドという名前の星ですが、別名はコルヒドラ、うみへび座の心臓の星です。
アルファルドから右上にこぶし2つほどのところに、暗い星がちいさな(こぶしで隠せる程度の)五角形を見つけると、それがうみへびの頭。そこから暗い星がぽつぽつとつながって、てんびん座の南まで伸びていきます。