こぐま座

熊に変えられた母親を捕らえようとして、一緒に熊にかえられたアルカスの姿。尻尾の先には北極星が輝きます。

こぐま星図

こぐま座

名称星座名こぐま
略号UMi
学名Ursa Minor
所有格Ursae Minoris
英語名the Little Bear
設定者プトレマイオス
概略位置赤径15h40m
赤緯78°
面積256
季節
南中7月中旬
星数1等0
2等2
3等1
4等4
5等7
6等25
変光星43
データ出典:
 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2009
 名称(星座名を除く):IAU Webサイト
北の空のひしゃくと言えば北斗七星ですが、すぐそばにもうひとつ、小さなひしゃくがあります。それがこぐま座。北斗七星と違って、ひしゃくを作る星の明るさはまちまちで、2等星から5等星近い星まで、都会の空ではすべては見えません。尻尾の星・北極星と、ひしゃくの先のふたつの星くらいでしょうか。

こぐまの尻尾の先の星はα・北極星。いつも北を指しているとても大切な星。季節を問わず一年中、世界中で注目されています。明るさは2等星、目を引く星ではありませんが、あたりは星も少なくぽつんと光っている様子から、日本では「ひとつ星」と呼んでいる地方も多かったようです。

おおぐま座は一応熊の全身を描くことができますが、こぐま座は、ひしゃくの枡が身体、柄が尻尾というおおぐまと同じ見方で描くものの、手足や頭の星はありません。大きなひしゃくの北斗七星とよく似ている小さなひしゃく、ふたつ対になるもの、というところから、おおぐま、こぐまと星座になったのでしょう。もちろん、星の並びは偶然ですが、空を廻る大小のひしゃくの姿、小さなひしゃくの柄の先は大切な北極星、それを大きなひしゃくの枡の先の星をを使って探せますから、実によくできた偶然です。

こぐまのひしゃくの先のふたつの星、2等星のβと3等星のγは、北極星にいちばん近い目立つ星のペアで日本では北極星を守る「やらい(矢来)」星とよんだ地方もあるようです。面白いのは歴史の長い中国で、βが「天帝」γは「太子」そしてα・北極星が「勾陳(宮殿を守る陣」と名づけられているところ。日本とは逆の見方なのです。今から3千年程前は、歳差運動によってこぐま座βの方が天の北極に近く、北極星の役割をしていたことがわかります。

ギリシャ神話では、ニンフのカリストとゼウスの子アルカスの姿。(例によって)ゼウスが美しいカリストに目をとめ、カリストはアルカスを生みますが、それが(また例によって)ゼウスの后ヘラに知られてしまい、カリストは熊にかえられてしまいます。森に逃げたカリストですが、十数年が経ち立派な青年になったアルカスと森で出くわし、母親と知らないアルカスがその熊を倒そうとしたため、ゼウスはアルカスも熊に変えて、仲良く空を廻る親子の熊の星座としました。

けれども、この二人が星座になったあともヘラの呪いは続き、親子の熊は空を廻り続けなければなりません。このふたつの星座が天の北極に近いところからついたお話、逆に北極星の重要性が示されている気がします。

恒星データ

Hipparcos
番号
バイ
エル
符号
赤径赤緯固有名
カタログ名
意味アルマゲスト名実視
等級
絶対
等級
スペクトル距離
(光年)
11767α UMi02h31.8m89°16’ポラリス極(の星)尾端の星1.97-3.64F7:Ib-IIv SB431
72607β UMi14h50.7m74°09’コカブ東辺にある星の南星2.07-0.87K4IIIvar126
75097γ UMi15h20.7m71°50’フェルカドマイヨル子牛同じ辺(β)の北星3.00-2.84A3II-III480
85822δ UMi17h32.2m86°35’イルドゥン その(α)後で尾の上にあるもの4.350.61A1Vn183
82080ε UMi16h46.0m82°02’  尾の付け根に近い前の星4.21-0.92G5IIIvar346
77055ζ UMi15h44.1m77°48’  四辺形の西辺の南星4.29-1.02A3Vn376
データ出典: バイエル符号・等級・スペクトル・距離 Hipparcos 星表  絶対等級・独自計算  固有名・意味 星座の神話  アルマゲスト名 アルマゲスト