ぼうえんきょう座

当時の最先端機器の星座のひとつ、ぼうえんきょう座。望遠鏡で見ないと分からないかも。

ぼうえんきょう星図

ぼうえんきょう座

名称星座名ぼうえんきょう
略号Tel
学名Telescopium
所有格Telescopii
英語名the Telescope
設定者ラカイユ
概略位置赤径19h0m
赤緯-52°
面積252
季節南天
南中9月上旬
星数1等0
2等1
3等0
4等1
5等10
6等39
変光星353
データ出典:
 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2009
 名称(星座名を除く):IAU Webサイト
ぼうえんきょう座も、ラカイユ作の南天の星座です。みなみのかんむり座のさらに南にありますから、日本からでは、地平線ぎりぎりにしか見ることができません。もっとも、見えたとしても明るい星はなく、望遠鏡の形に星が追えるわけでもありません。

ギリギリ3等星のαと、あとは4等星以下の星たちをまっすぐに結んで「望遠鏡」 望遠鏡の鏡筒は白が多いですが、この望遠鏡は鏡筒が見えません。それもそのはず、ラカイユは、発明された頃の筒がとても長い望遠鏡を星座にしたようなのです。ラカイユのぼうえんきょう座は、現在のものよりもずっと長く、さそり座を通ってへびつかい座まで伸びていたそう。

発明されたばかりの望遠鏡は1枚のレンズだけで使用していたので、星や月などの像が虹色に分かれて見えてしまい、よく見えませんでした。色が着かないようにするには、レンズをできるだけ薄く、焦点距離を長くする必要があり、望遠鏡もどんどん長くなっていきます。ヘヴェリウスが使ったという望遠鏡は全長46m(cmではないです) そんなに長い望遠鏡では、筒の重さだけで大変なことになってしまいます。この時代の巨大な望遠鏡は筒はなく、棒にレンズを取り付け、それを高い支柱に吊るしたもので、「空気望遠鏡」とよばれています。

色が着くのを嫌ったニュートンが反射望遠鏡を「光学」で発表したのは1704年、屈折率の違うガラスを組み合わせて「色消しレンズ」が作られたのが1748年といいますから、ラカイユがこの星座を発表した1763年頃には、すでに色が着かない望遠鏡は知られていたはず。ラカイユは、過去の望遠鏡の記念として、わざわざ長い望遠鏡を星座にしたとも思えます。
そんなぼうえんきょう座も、改良が加えられたのでしょうか、現代風に短い姿となりました。

肉眼で見て、ぱっとしないぼうえんきょう座、望遠鏡を使っても、残念ながら見ごたえのある天体はありません。小さな球状星団と惑星状星雲が一つづつ、暗い銀河がいくつかある程度。実際の空で探すのは、とてもマニアックな楽しみといえるかもしれません。