ろくぶんぎ座

ヘヴェリウスの使っていたという六分儀。火災にあって、紛失してしまったそう。

ろくぶんぎ星図

ろくぶんぎ座

名称星座名ろくぶんぎ
略号Sex
学名Sextans
所有格Sextantis
英語名the Sextant
設定者ヘヴェリウス
概略位置赤径10h10m
赤緯-1°
面積314
季節
南中4月下旬
星数1等0
2等0
3等0
4等0
5等4
6等20
変光星43
データ出典:
 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2009
 名称(星座名を除く):IAU Webサイト
ヘヴェリウスは、肉眼観測と望遠鏡観測の過渡期の天文学者で、肉眼で星の位置の観測に使うのが「六分儀」です。

この「分儀シリーズ」は、六分儀のほかにも星座になっていて、天の南極付近に八分儀、そして今はなくなってしまいましたが四分儀もありました。数字は円周を何分割しているか、ということで、四分儀は四分割で90度、六分儀は六分割ですから60度、八分儀は45度の円周、切り取った円の直線部分を星に向け、中心から錘のついた紐をたらし、その紐の位置で目標の高度や間隔を測る道具です。天体観測で使われたのはもちろん、20世紀前半までは、航海の際、自船の位置決定にはなくてはならない道具の一つでした。

ヘヴェリウスはポーランドの天文学者で、詳細な月の観測結果の「セレノグラフィア」や彗星の観測記録「コメットグラフィア」 星座絵が特徴的な「ヘヴェリウス星図」などの書籍も出版しています。ヘヴェリウスは大変精度のよい観測記録を残しており、ハレー彗星で有名なハレーと観測精度競争をしたときは、望遠鏡を使ったハレーとほとんど同じ精度の観測をしたといいます。その観測精度の裏に、よい道具があったに違いありません。

そんな六分儀を星座にした「ろくぶんぎ座」は、ヘヴェリウスが火災で焼失した愛用品を星座にしたものです。1679年9月、ヘヴェリウスの外出中に自宅から出火し、観測機材や書籍、観測記録などが焼けてしまいました。再び観測体制を整えたヘヴェリウスが、記念に作ったといわれます。
プライベートな理由だからでしょうか、うみへび座の上の明るい星のない場所にひっそりともぐりこませています。一番明るい星でも5等星、本当の空はもちろん、プラネタリウムの空でも星を追うことができない星座です。星図ではそれらしく線を引いてありますが、ここの星の配置では何も想像できないというか、なんでもありというか。

天の川が見えるような場所に行く機会があったら、ぜひ探してみてください。