さそり座

オリオンを懲らしめたさそり。この星の並びをさそりの尾と見るのはすばらしいセンスですね。

さそり星図

さそり座

名称星座名さそり
略号Sco
学名Scorpius
所有格Scorpii
英語名the Scorpion
設定者プトレマイオス
概略位置赤径16h30m
赤緯-26°
面積497
季節
南中7月下旬
星数1等1
2等5
3等11
4等10
5等41
6等115
変光星1287
データ出典:
 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2009
 名称(星座名を除く):IAU Webサイト
さそり座は、黄道12星座の8番目。夏を代表する星座です。

さそりの心臓に赤く輝くアンタレス。赤い星の夏の横綱でしょう。もちろん、冬の横綱はオリオン座ベテルギウス。どちらも赤色巨星と呼ばれる、恒星の終焉間近の姿。直径が太陽の500倍以上あり、太陽系に持ってくれば火星までその中に飲み込まれてしまいます。
夏の赤い星、しかもすぐそばを黄道が通っていますから、昔から注目を集め、アンタレスという名前は「火星のライバル」という意味、1年~2年ごとにそばを通過する火星とよく似たこの星にふさわしい名前でしょう。中国では「大火」 日本では「あかぼし」など、赤い色に注目していますが、うまいと思うのは「よっぱらいぼし」 あまり高く昇らないこの星、ゆらゆらと瞬く姿は酔っ払いが千鳥足で進んでいる様子でしょうか。 

アンタレスの両脇には3等星がポツポツとあり「^」形に並んで見えます。両脇の星を天秤で担ぐ荷物とみて、アンタレスも含めて「かごかつぎぼし」 担ぐ荷物も米や魚、塩などいろいろ。現在の知識ではそんなことは絶対にないと分かりますが、両脇の星がさがって天秤棒のしなり具合が大きい年は豊作、など、豊凶占いにも使われたようです。両親をかごで荷う、親孝行者の星「おやにないぼし」という呼び方も。

アンタレスから西側には、2等星1つと3等星2つが、今度は縦に3つ並びます。このあたりがさそりの頭。アンタレスの東側にも、2等星3等星が連なり、さそりの身体と尻尾を形作ります。頭からしっぽまで星をつなげば、アルファベットの「S」の文字。大きなさそりの姿が見えるでしょうか。
さそりのしっぽの部分を日本では「うおつりぼし」 ニュージーランドのマウイの人たちも、神がニュージーランドを海底から釣り上げた釣り針に見ているそうです。

ギリシャ神話では、もちろんオリオンを懲らしめたさそりとして有名。「地上のけものは俺の獲物」と豪語するオリオンを懲らしめるため、ガイアが遣わせたといいます。さそりもオリオンも天に昇りましたが、オリオンは今もさそりを恐れ、さそりとはちょうど反対の空にいるのです。巨人オリオンと小さなさそり、という大きさの対比と空の配置がうまくできています。

星団いろいろ

さそり座には、見つけやすい散開星団、球状星団があります。まずは、アンタレスのすぐ西となり、球状星団のM4。都会の空でも、双眼鏡でその場所が分かります。この球状星団間での距離は7000光年ほど、私たちにいちばん近いと言われています。
さそりのしっぽの先には、M6、M7というふたつの散開星団。こちらは、双眼鏡で見ると一緒の視野に入り、星がパラパラと集まっている様子が見られ、その周りにも小さな散開星団がいくつかあり、なんといっても天の川の中ですから、もっと暗い星たちもたくさん見えて、とても美しく賑やかな眺めです。

M4
M6
M7
Astronomy picture of the day より

恒星データ

Hipparcos
番号
バイ
エル
符号
赤径赤緯固有名
カタログ名
意味アルマゲスト名実視
等級
絶対
等級
スペクトル距離
(光年)
80763α Sco16h29.4m-26°26’アンタレス火星の敵アンタレスとよばれる赤い中央星1.06-5.28M1Ib + B2.5V604
78820β Sco16h05.4m-19°48’アクラブさそり前頭にある3輝星の北星2.56-3.50B0.5V530
78401δ Sco16h00.3m-22°37’ジュバひたいこれら(β)の中央星2.29-3.16B0.2IV401
82396ε Sco16h50.2m-34°18’  胴から最初の関節にある星2.290.78K2IIIb65.4
82671ζ Sco16h54.0m-42°22’  第3関節にある2星の北星4.70-5.03B1Iae2890
84143η Sco17h12.2m-43°14’  次に第4関節にある星3.321.61F3p71.6
86228θ Sco17h37.3m-42°60’サルガス その後ろで第5の関節にある星1.86-2.75F1II272
87073ι Sco17h47.6m-40°08’  さらにその後ろで第6関節にある星2.99-5.71F3Ia1790
86670κ Sco17h42.5m-39°02’  第7関節にあって棘針に近い星2.39-3.38B1.5III464
85927λ Sco17h33.6m-37°06’シャウラこれら(κ、υ)の東星1.62-5.05B1.5IV+...703
82514μ1 Sco16h51.9m-38°03’  第2関節にある星3.00-4.01B1.5IV + B821
82545μ2 Sco16h52.3m-38°01’   3.56-2.44B2IV517
79374ν Sco16h12.0m-19°28’ジャバハー 最北星に近い2輝星の北星4.00-1.63B2IV436
78727ξ Sco16h04.4m-11°22’グラフィアスかに(てんびんの)これら(ψ)の北星4.162.57F6IV67.9
78265π Sco15h58.9m-26°07’  3星(β)の南星2.89-2.85B1V + B2V459
78104ρ Sco15h56.9m-29°13’  足の一つにある、さらに南の星3.87-1.62B2IV/V409
80112σ Sco16h21.2m-25°36’アルニヤト心臓の外壁胴にある3輝星の西星2.90-3.86B1III734
85696υ Sco17h30.8m-37°18’レサト その(λ)西星2.70-3.31B2IV518
79540χ Sco16h13.8m-11°50’   5.24-0.41K3III439
79375ψ Sco16h12.0m-10°04’   4.931.41A3IV165
78933ω Sco16h06.8m-20°40’ジャバト・アラクラブさそりの額その(ν)南星3.93-1.64B1V423
データ出典: バイエル符号・等級・スペクトル・距離 Hipparcos 星表  絶対等級・独自計算  固有名・意味 星座の神話  アルマゲスト名 アルマゲスト