がか座

画家ではなく、画架。絵を描く時に使うイーゼルのことです。けれども、学名の「Pictor」は「画家」 混乱していますね。

がか星図

がか座

名称星座名がか
略号Pic
学名Pictor
所有格Pictoris
英語名the Painter's Easel
設定者ラカイユ
概略位置赤径5h30m
赤緯-52°
面積247
季節南天
南中2月上旬
星数1等0
2等0
3等1
4等1
5等15
6等37
変光星65
データ出典:
 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2009
 名称(星座名を除く):IAU Webサイト
がか座は南天の新星座、ラカイユの道具シリーズのひとつです。画架は、ラテン語では「Equuleus Pictoris(画家の馬?)」と書くそうで、ラカイユはきちんと「画架とパレット」という星座名を付けたのですが、途中でEquuleus(馬?)やパレットが省略されてしまい、ただの「画家=pictor」になってしまいました 1

がか座は、冬の南の地平線に少しだけ顔を出す、有名なカノープスのすぐ西側にあります。日本ではまず見つけることはできないでしょう。ラカイユの作った星座は、星がないようなところに無理やり作っていますから、たとえ空高いところに見えたとしても、画架の姿を描くのは難しい。

私が個人的に気に入らないのは、アルゴ船の下にあることです。とも座りゅうこつ座ほ座をあわせて、ギリシャ神話に出てくる勇者たちが乗った船、アルゴ船と見立て、さらにその下を海と見て、かじき座とびうお座が追いかけっこをしている、というなかなかすてきな星座配置だったのですが、ラカイユがその間に画架を描いてしまい、船乗りさんたちやバイヤーの洒落がだいなし。マナーの悪い絵描きが海にイーゼルを捨てた、とでもいうのでしょうか。
そういえば、「大きすぎるから」というだけで、アルゴ座をバラバラにしたのも、古代ギリシャの船に羅針盤を載せたのもラカイユですね。どうにも洒落が分からない御仁のようです。

原始惑星系円盤とカプタイン星

がか座βは、原始惑星系円盤、そして原始惑星があることで知られます。この星の周囲には、炭素の多いガスとチリの円盤が回っていて、その中には木星の8倍程度の質量の惑星が発見されています。
この星は誕生してから1000万年程度しかたっていないと考えられていますから、地球のような惑星があったとしても、まだ生命は生まれていないでしょうが、将来はひょっとすると生命が生まれるかもしれません。もっとも、太陽よりも大きい星なので、知的生命が発生するまでに寿命が来てしまいそうです。

もうひとつ、がか座には有名な星、カプタイン星があります。この星は太陽系に近い恒星として知られ、地球から13光年弱、9等星として観測されています。生まれて間もないがか座βと違い、金属が少ないこの星の誕生は100億年前と考えられていて、太陽やがか座βのひとつ前の世代の星です。
天の川に沿って動く太陽やがか座βなどと違って、この星は天の川平面を横切る軌道で天の川銀河を回っており、地球から見ると、固有運動が早いことでも知られます。

恒星データ

Hipparcos
番号
バイ
エル
符号
赤径赤緯固有名
カタログ名
意味アルマゲスト名実視
等級
絶対
等級
スペクトル距離
(光年)
32607α Pic06h48.2m-61°57’   3.240.83A7IV98.9
27321β Pic05h47.3m-51°04’   3.852.42A3V62.8
24186 05h11.6m-45°00’カプタイン星8.8610.89M0V 12.78
データ出典: バイエル符号・等級・スペクトル・距離 Hipparcos 星表  絶対等級・独自計算  固有名・意味 星座の神話  アルマゲスト名 アルマゲスト