しし座

黄道12星座の中でも、1、2を争う格好良さでしょう。

しし星図

しし座

名称星座名しし
略号Leo
学名Leo
所有格Leonis
英語名the Lion
設定者プトレマイオス
概略位置赤径10h30m
赤緯15°
面積947
季節
南中4月下旬
星数1等1
2等2
3等4
4等14
5等30
6等82
変光星214
データ出典:
 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2009
 名称(星座名を除く):IAU Webサイト
でも、神話では「人食いライオン」で「退治」されてしまうという、プラネタリウム投影のときに表現に困る星座のひとつです。

しし座の目印は、心臓に輝く1等星レグルス。1等星の中では一番暗いのですが、すぐ南を黄道が通っていて、星座が作られた頃から季節の目印として重要視されていたようです。レグルスは「小さな王」という意味、百獣の王にふさわしい。

レグルスから上に、η、γ、ζ、μ、ε、λと星をつないでいくと、ライオンの頭。クエスチョンマークを反転させた形に並びます。西洋では「ししの大鎌」 日本では、「あまどいぼし」と呼んだ地方もあるそうです。レグルスから東に目を移すと、β、δ、θで作る三角形が見つかり、これがライオンのお尻の部分。θから暗い星をつないで後ろ足、レグルスからも暗い星を前後につないで前足と見ます。

アルギエバ

アルギエバ

ししの尻尾にあるβ・デネボラは「デネブ=しっぽの星」のシリーズで、まさにライオンの尻尾の星。現在の測定では2等星ですが、アルマゲストや、バイヤー(バイエル)の星図では1等星となっています。春の大三角の1つ。

もうひとつの2等星、首のところにあるγ・アルギエバは「額」という意味なのですが、位置的にはたてがみです。この星は、望遠鏡で見ると黄色い星がふたつ並んで見える二重星、望遠鏡があれば、粒のそろった姿を見ることができます。

ギリシャ神話では、ヘルクレスの12の冒険の最初の相手、ネメアの森に住むライオンの姿。ライオンといっても、エキドナという半人半蛇の怪物と、三首三身の化け犬オルトスの子供ですから、全身がうろこで覆われていて、羊や牛、人も襲うという、お化け獅子です。

ヘルクレスは、弓と丈夫なこん棒を武器に立ち向かいますが、矢は当たっても跳ね返され、こん棒は一振りで折れてしまい、最後は首を絞めて倒しました。倒したあと、ヘルクレスはこのライオンの皮をよろい代わりにして、その着ている姿が星座絵に描かれています。

恒星データ

Hipparcos
番号
バイ
エル
符号
赤径赤緯固有名
カタログ名
意味アルマゲスト名実視
等級
絶対
等級
スペクトル距離
(光年)
49669α Leo10h08.4m11°58’レグルス小さな王レグルスと呼ばれる心臓の星1.36-0.52B7V77.5
57632β Leo11h49.1m14°34’デネボラ尻尾尾の端の星2.141.92A3Vvar36.2
50583γ Leo10h20.0m19°51’アルギエバそれ(ζ)に近い中央星2.01-0.92K0III126
54872δ Leo11h14.1m20°31’ゾスマ腰ぬの(b。腰部の2星の)東星2.561.32A4V57.7
47908ε Leo09h45.9m23°46’アルゲヌビ その(μ)南星2.97-1.46G0II251
50335ζ Leo10h16.7m23°25’アダフェラちぢれ毛頸にある3星の北星3.43-1.08F0III260
49583η Leo10h07.3m16°46’  その(γ)南星3.48-5.60A0Ib2130
54879θ Leo11h14.2m15°26’シェルタン2本の小骨(尻にある)南星3.33-0.35A2V178
55642ι Leo11h23.9m10°32’  尻にある星4.002.08F2IV SB79
46750λ Leo09h31.7m22°58’アルテルフ口にある星4.32-0.75K5IIIvar336
48455μ Leo09h52.8m26°00’ラサラス南を向いた獅子の頭頭にある2せいの北星3.880.83K0III133
48883ν Leo09h58.2m12°27’  心臓の星より少し西にある星5.26-0.79B9IV529
47508ο Leo09h41.2m09°54’ズブラ 前の左爪にある星3.520.43A5V+...135
51624ρ Leo10h32.8m09°18’  左の腋下の星3.84 B1Ib SB > 3300
55434σ Leo11h21.1m06°02’  後の間接にある星4.05-0.04B9.5Vs214
データ出典: バイエル符号・等級・スペクトル・距離 Hipparcos 星表  絶対等級・独自計算  固有名・意味 星座の神話  アルマゲスト名 アルマゲスト

しし座流星群

しし座といえば、しし座流星群を思い出す人も多いと思います。2001年の大出現は日本でも見られ、1時間に3000個から5000個もの流れ星が見られました。1時間は3600秒ですから、1秒に1つ、流れ星が流れた計算になります。
私も見に行きましたが、次から次へと花火のように流れる星たちに、流星だと知っていても恐れを感じました。何も知らずに見上げた空がそんな状態だったら、世界の終わりと思ったかもしれません。

この流星群のおかげで、天文マニアでなくても「流星群」という言葉が知られるようになりました。今ではニュースや天気予報などでも「今日は○○流星群が流れます」と話題になっていますが、それもちょっと困りもの。というのは、「流星群=2001年のしし座流星群のようにたくさん流れる」と思っている人が多いからです。
しし座流星群以外の流星群、そしてもちろんしし座流星群も、1時間に何千個も流れるのは、何十年に一度、あるかないかです。だからこそ、大騒ぎになったのですね。そういった出現は「流星雨」と呼んだりします。普通の「流星群」は、1時間に多くて100個、だいたいが数個から数十個といったところ、天の川の見えるような空のきれいなところで、10分間空を見ていてひとつふたつ見られるか、といった程度なのです。都会の空では、ほとんど見ることはできないでしょう。

夢を打ち砕いてしまって申し訳ないと思いつつ、プラネタリウムで誤解を受けそうな伝え方をするわけにもいきませんから、悩ましいところです。なんと言っても夜中の現象ですから、子供を遅くまで起こしておいてひとつも見られず親のメンツ丸つぶれ、しかも翌日学校で授業中に寝てしまって怒られて、しまいにゃ風邪を引いちゃった、程度で済めばまだましで、どこかに出かけていって事故にあったりしたらそれこそ大変。星にお願いどころではなくなってしまいます。

流星群を見るときは、遠出をせずに期待もせず、ゆっくりと空全体を眺めるのがコツです。あの星はなんて名前? 何座がどこ? などとも考えずに、あの星は明るいなあ、あっちのは赤いなあ、などと、ぼんやり眺めていれば、すっと星が流れる、そんな瞬間を目撃できると思います。きっと、大昔の人たちも、そうして星座を作っていったのでしょうから。