とけい座

当時最先端の機器のひとつ。時計。時計の発達とともに、航海の安全も高まっていきました。

とけい星図

とけい座

名称星座名とけい
略号Hor
学名Horologium
所有格Horologii
英語名the Clock
設定者ラカイユ
概略位置赤径3h20m
赤緯-52°
面積249
季節南天
南中1月上旬
星数1等0
2等0
3等0
4等1
5等10
6等22
変光星60
データ出典:
 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2009
 名称(星座名を除く):IAU Webサイト
船で大海原を移動するとき、一番困るのは自分がどこにいるのか分からないことです。陸地が見えない海の上では、地上には何も目印がありませんから、空にある目印を使って航海していました。そう、星です。

太陽や月や星を観測して、自分がどこにいるのか分からないか、ということは、はるか昔から考えられ、実際、旅行のときにそれらの位置を観測していたようです。計測のために、六分儀八分儀が作られたのですね。

北極星の見えるところでは、その高度を測ることでその場所の緯度が直接分かります。南半球でも、南極星はありませんが考え方は同じ。けれども経度は、東極や西極のような基準となる点がなく、各自が決めた基準(母港からどれくらい離れたか、など)で測る必要があります。

天体を使って経度方向にどれくらい離れたかを知るには、その天体が南中する、昇る、沈むなどの時刻を測り、基準の場所での同じ現象の時刻との差をとるしかありません。東京ではシリウスが21時40分に南中した、明石では22時に南中したとすると、2点の経度の差は20分、角度で5度離れている、というわけです。それで、星の経度=赤径は、0時から24時という、時間の単位で示しているのですね。

この方法には、とても重要なこと「時計が正確でなければならない」という前提があります。時計が1分進んでいれば、30km近くも違ってしまい、東京にいるつもりが実は横浜だった、となってしまいます。位置決定には正確な時計が不可欠でしたが、それが実用になったのは、18世紀に入ってからでした。

ということで、当時の最先端技術を星座にしたラカイユの新星座のひとつ、とけい座です。船は揺れるので、振り子時計では正確な時刻は測れないのですが、星座絵ではその振り子時計が描かれます。隣にはレチクル座がありますから、ラカイユが観測に使った時計なのでしょうか。

日本では沖縄まで行かないと全体が見えません。明るい星がなく、一番北よりの4等星・αが振り子、南のβやμ、ζあたりに時計盤があるはずですが、みな5等星で、なんとも想像するのが難しい。

もっとも、当時の経度決定に比べれば、見つけるのは簡単なことかもしれません。

恒星データ

Hipparcos
番号
バイ
エル
符号
赤径赤緯固有名
カタログ名
意味アルマゲスト名実視
等級
絶対
等級
スペクトル距離
(光年)
19747α Hor04h14.0m-42°18’   3.851.07K1III117
13884β Hor02h58.8m-64°04’   4.980.07A5III313
19515δ Hor04h10.8m-41°60’   4.931.28A9V175
12225η Hor02h37.4m-52°33’   5.302.06A6V145
11258λ Hor02h24.9m-60°19’   5.361.91F2III160
14240μ Hor03h03.6m-59°44’   5.121.99F0IV138
データ出典: バイエル符号・等級・スペクトル・距離 Hipparcos 星表  絶対等級・独自計算  固有名・意味 星座の神話  アルマゲスト名 アルマゲスト