みなみじゅうじ座

とても有名な「南十字」 でも、星座だと知っている人は意外と少ないかも?

みなみじゅうじ星図

みなみじゅうじ座

名称星座名みなみじゅうじ
略号Cru
学名Crux
所有格Crucis
英語名the Southern Cross
設定者ロワイエ
概略位置赤径12h20m
赤緯-60°
面積68
季節南天
南中5月下旬
星数1等2
2等2
3等1
4等5
5等10
6等26
変光星158
データ出典:
 星座名・概略位置・星数:天文年鑑2009
 名称(星座名を除く):IAU Webサイト
15世紀から始まる大航海時代、ヨーロッパの人々はアフリカ西海岸を南に進み、1488年にはバルトロメウ・ディアスが喜望峰に到達します。地球は丸いので、南下していくにつれて北天の星座が見えなくなり、南天の誰も知らない星空が見えてきます。ふるさとを遠く離れて、見知らぬ空の中に輝く十字架。船乗りたちは、どれほど安心したでしょうか。

みなみじゅうじ座は、88ある星座の中でいちばん小さなもの。その中に1等星が2個、2等星が1個、3等星が1個が小さな十字架を描いています。ひとつの星座に1等星が2個あるのは、オリオン座ケンタウルス座、そしてこのみなみじゅうじ座だけ。きれいにまとまった十字架は、形と星の明るさで南天のシンボル、このあたりは天の川の中にあり、みなみじゅうじ座とケンタウルス座は隣り合っていますから、明るい星がたくさんある、にぎやかなところです。

ヨーロッパの船乗りたちにとって、南十字は宗教的な理由だけでなく、航海のためにとても重要な星でした。南天には、南極星に当たる星はありません。天の南極の位置を調べるために、この南十字を使ったのです。γからαへと星をつなぎ、その間隔で4.5倍伸ばすと天の南極。それが南の方角、天の南極の高度を測ればその場所の緯度も分かります。

もともとはケンタウルス座の後ろ足だったことは、アルマゲストに「後ろ足の」とあるところからも分かりますが、いつの間にかみなみじゅうじ座になりました。

南への旅にいざなう南十字、日本からは沖縄や小笠原でぎりぎり見ることができます。季節は春がおすすめ。四角く星が並んでいるからす座の南にあるので、からす座が見ごろのころ、南十字も見ごろになります。

石炭袋と宝石箱

みなみじゅうじ座のすぐそばには、「石炭袋(Coalsack・コールサック)」と名前のついた暗黒星雲があります。天の川の中にあるので、背後の星を隠してぽっかりと穴の開いたようにも見えます。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」にも、「空の穴」と紹介されています。

石炭袋の上には、「宝石箱」と名づけられた散開星団もあります。全天で美しいといわれる星団のひとつです。

宝石箱 Astronomy picture of the day

恒星データ

Hipparcos
番号
バイ
エル
符号
赤径赤緯固有名
カタログ名
意味アルマゲスト名実視
等級
絶対
等級
スペクトル距離
(光年)
60718α Cru12h26.6m-63°06’アクルックス (ケンタウルスの)同じ足(δ)頸の星0.77-4.19B0.5IV321
62434β Cru12h47.7m-59°41’ベクルックス (ケンタウルスの)同じ足(γ)頸の星1.25-3.92B0.5III352
61084γ Cru12h31.2m-57°07’ガクルックス (ケンタウルスの)右の後足の関節にある星1.59-0.56M4III87.9
59747δ Cru12h15.1m-58°45’  (ケンタウルスの)左足頸の下の星2.79-2.45B2IV364
60260ε Cru12h21.4m-60°24’   3.59-0.63K3/K4III228
データ出典: バイエル符号・等級・スペクトル・距離 Hipparcos 星表  絶対等級・独自計算  固有名・意味 星座の神話  アルマゲスト名 アルマゲスト