デネブ

夏の大三角の中では一番暗い1等星。21個の1等星の中でも20番目の明るさ。でも、それは仮の姿。デネブの真の姿は、銀河系の中でもたぶん十指に入る超輝星です。

恒星データ

Hipparcos
番号
バイ
エル
符号
赤径赤緯固有名
カタログ名
意味アルマゲスト名実視
等級
絶対
等級
スペクトル距離
(光年)
102098α Cyg20h41.4m45°17’デネブ尾の輝星1.25-8.73A2Ia3230
データ出典: バイエル符号・等級・スペクトル・距離 Hipparcos 星表  絶対等級・独自計算  固有名・意味 星座の神話  アルマゲスト名 アルマゲスト

尻尾の星

デネブと太 陽

デネブと太 陽

デネブは白鳥の尻尾の星。「デネブ」は、アラビア語で「しっぽ」と言う意味で、まさに白鳥の尻尾で輝いています。88ある星座には、動物がいっぱいいるので、デネブカイトス、デネボラ、デネブアルゲディ、デネブオカブなど、「尻尾」の星もたくさんありますが、無印の「デネブ」と言えば、この星です。
プラネタリウムの解説などで、デネブはときどき「お尻」と紹介されることがありますが、お尻には「ワリク」という別の言葉があるので、ちょっと無理がある気がします。日本語でも、「尻尾」と「お尻」じゃ大違いですね。

デネブ概要

デネブは、1等星の中では太陽からいちばん遠いところにあります。遠すぎて、はっきりした数字はあいまいですが、おそらくは3000光年ほど。その次に遠いのはリゲルの700光年、夏の大三角のほかの星、アルタイルは16.8光年、ヴェガまでは25.3光年。ヴェガの100倍遠いところで輝いているのに、明るさは2倍ほどしか違わない、デネブはとてつもなく明るい星だというのが分かります。
おそらくは、絶対等級が-8等星ほど、明るさは太陽の16万倍、直径は太陽の200倍、質量は太陽の25倍という、巨大な星。とても遠いので、距離は1000光年近い誤差がありますが、それにしても明るいことには違いありません。

動くようには見えない星座を作る星たちも、10万年単位では夜空の中で位置を変えていきます。ヴェガやアルタイルは10万年が過ぎれば今の位置にはいませんが、デネブは100万年単位でもほとんど位置を変えません。周りの星たちが動いて行っても、デネブは位置も明るさも変えずに輝くでしょう。いや、明るさも変えずに、と言うのは間違い。重い星は短命ですから、デネブはあと数百万年のうちに、赤色巨星になります。アンタレスベテルギウスのように赤く、そして明るさも今よりも増して、天の川の中で輝き、最後は超新星爆発を起こして消えていくでしょう。