ケンタウルス座アルファ

ケンタウルス座は、上半身が人、下半身は馬、半人半馬の姿です。日本からは日周運動で、南の地平線を駆けていくように見えます。お尻から進んでいくので、バックしてしまうのですが。

その前足には、1等星が2つ輝きます。その左側、ケンタウルス座アルファは、地球に一番近い恒星、そして、三重星系としても知られています。太陽くらいの星がふたつ、互いを回りあい、太陽よりもずっと小さな赤色矮星がひとつ、その2星の周りを大きく離れて公転しています。

恒星データ

Hipparcos
番号
バイ
エル
符号
赤径赤緯固有名
カタログ名
意味アルマゲスト名実視
等級
絶対
等級
スペクトル距離
(光年)
71683α1 Cen14h39.7m-60°50’リギルケンタウルスケンタウルスの足前の右足の端の星-0.014.34G2V4.39
71681α2 Cen14h39.7m-60°50’   1.355.70K1V4.39
70890 14h29.8m-62°41’プロキシマ最も近い 11.0115.45M5Ve 4.22
データ出典: バイエル符号・等級・スペクトル・距離 Hipparcos 星表  絶対等級・独自計算  固有名・意味 星座の神話  アルマゲスト名 アルマゲスト
ケンタウルス座アルファ星系と太陽

ケンタウルス座アルファ星系と太陽

ケンタウルス座アルファ概要

明るいほうの「A」という星は、明るさもスペクトル型も太陽に似ています。もし、向こうから太陽を見れば、同じような星に見える、と、いうことですね。太陽がある場所はカシオペヤ座の辺り。単純に、ケンタウルス座アルファの座標の反対側を見ればよいのです。

さて、この星は私たちに一番近い1等星でもあります。光の速さで4光年ちょっとしか離れていないのに、1等星にしか見えないということは、カノープスの逆で、あまり明るくない星ということ。絶対等級は4.34で、太陽より少し明るい程度。もし、この星が連星ではなくて、地球のような惑星があれば、生命が生まれていたかもしれません。年齢は、太陽が46億年なのに対して、65~70億年と推定されていて 1 だいぶ進んだ文明を持っていたかも。

ケンタウルス座アルファは三重連星、特にAとBのふたつは、近づくと11天文単位、土星軌道ほど、遠ざかると36天文単位、海王星軌道ほどしか離れていません。ふたつの星の引力で、残念ながら地球のような惑星は存在できなさそうです。

ケンタウルス座アルファ ABの軌道

ケンタウルス座アルファ ABの軌道


こんなに接近した連星でも、太陽系からの距離が近いので、小さな望遠鏡でもふたつの星に分けてみることができます。右の図を見ると分かるように、80年で互いを一周しますから、ちょうど一人の人間が一周するのを見ることができるかどうか、というくらい。日本から見られないのが残念です。いちばん離れる2060年ころは、角度で11秒ほど、いちばん近づく2037年ころには2秒まで接近します。2011年現在は接近しつつあるところです。

三重星系の残り、ケンタウルス座アルファCはプロキシマという名前、「最も近い」という意味で、ケンタウルス座アルファABに比べ、0.2光年ほど太陽系に近く、本当にいちばん近い恒星です。この星は、赤色矮星と呼ばれる小さな星で、太陽の6分の1ほどの大きさしかなく明るさは11等星、ケンタウルス座アルファABから2度ほど南西に離れたところにありますが、肉眼はもちろん、小さな望遠鏡でも見ることはできません。
この星は、表面が時々爆発し、数等星明るくなることで知られています。閃光星、フレア星と呼ばれ、太陽のように大きな星ならば、表面の一部で起こるフレアが、小さいために星の表面全体で起こり、増光すると考えられます。この星に惑星があったとしても、やはり移住するのは難しそうです。

  1. Brightest Stars P124