星の神話・伝説集成

野尻抱影の「伝説系」の一冊。ギリシャ神話はもちろん、日本のもの、海外のものを含めた、星座についての伝説が紹介されています。

日本の星に関する伝説、言い伝え、行事は、特に都市部ではほとんどなくなってしまったように感じます。星座解説で和名を紹介しても、いまひとつ反応がよくないのです。「そんなことよりギリシャ神話を聞かせろ」という声が聞こえてきます。
逆に、プラネタリウムで紹介した成果でしょう、野尻抱影がとても苦労して探した、という、カシオペヤ座の和名「いかり星」も、今では、日本全国で使われていたような扱いになっています。

資料として貴重ですし、日本文化としても残していかなければなりませんが、「星」と関係があるから、ということだけで、プラネタリウムでのみ伝えられる伝説。それに、はかなさと、結局は借り物文化である「星座」に、複雑な感情を抱いてしまいます。

書名 著者名 出版社 出版年 ISBN 価格
星の神話・伝説集成 野尻抱影 恒星社厚生閣 1988(新装版) 4-7699-0594-7 1800+税